会場の半分以上の面積を占めるハンコ・スタンプエリアには40社以上のメーカー、問屋が出展しました。各ブースで次々と新商品が発表されたほか、「参考出品して印章店の反応を見る」というメーカーが多くみられました。今年も昨年に引き続いて1日目の平日来場者が土曜の来場者を上回る結果になり、この流れは今後も続きそうです。
それでは、出展各社の様子をご紹介します。
サンビーは新発売の「和ざいく恋するはんこ」を前面で大きくアピールしました。180ものデザインを揃えたオシャレな印材で、価格もリーズナブルなのが特徴。鮮やかな色使いが来場者の目を引きました。旭フォトマイクロウエアは国指定の伝統工芸品の銘硯「雄勝硯」を展示即売。富士印材工業は各種印材を豊富に並べ即売を実施し、天然印材を熱心に選り分ける印章業者で賑わいました。また、新商品のオリジナル印章ケースやノボリ旗も好評だったようです。ファイバーレーザー「マーキングスター」や製版用プリンターなどの製造システム、「ジョインティ」などゴム印関連資材を数多く展示したのが豊田商会とトヨダ商事。ゴム印製造の資材や商材を探す来場者が多く訪れました。印章彫刻機などの展示をおこなったのがウィズアス。自店でiPhoneの修理サービスができる注目のサイドビジネスも紹介しました。
シヤチハタはリニューアルした「キャップレス9」を出品。ボディカラーがお洒落になり、真っ直ぐ捺しやすい機構も加わりました。スマホカバー印刷やウェアプリント、箔名刺、UV厚物加工などの商材、製造システムを展示したシマヅは、小ロット対応のオーダーグッズ下請けサービスも呼びかけました。藤山商事は日産自動車の「痛印」印章ケースを新発売。名車のロゴやイラストがプリントされ、日産ファン垂涎の一品に注目があつまりました。アメイジングは「スーパー印房」「テープクリエーター」などオーダーグッズビジネスに便利な各種製造機器を紹介し、展示会キャンペーンもおこないました。谷川商事は9㎜丸浸透印を天地に搭載した「ツインGG」を参考出品。カサイは話題の12㎜角印「お角はん」を出品。京都をイメージする和柄デザインが女性を中心に人気を集めていました。
アイテクは黒の木製エコ印材「ブラックアグニ」を紹介。風格漂う75㎜丈のロングサイズは重役クラスに勧められそうなハンコとして印章店から好評でした。リンシュンドウはレーザー加工機「RSD SUNMAX GSシリーズ」を紹介。小型カメラが搭載されているため位置合わせしやすく、印章彫刻も可能です。BLOWは使えなくなった黒水牛素材の端材を粉砕・圧縮して印材用に加工した「匠 黒水牛」を披露。大日堂はパソコンに繋いで簡単に印鑑照合ができる「チェック印」を実演しました。
アタッシュケースや航空機などによく使用されている「ジュラルミン」を印材にした「DUARO」を紹介した日本コーイン。手持ちの印章彫刻機で印面彫刻できるのがメリットです。リンクシステムは新型のファイバーレーザーを初出品。チタンやアルミ印材などの金属彫刻、マーキングに適したシステムとして注目を集めました。内外精機はロングセラーの印章彫刻ソフト「はん画彫刻システム」をさらに使いやすく改良。多くのユーザーがその使い勝手を試すべく、同社ブースを訪れました。海外からの出展である淋雨金坊は、銅を彫刻し銀で装飾する完全オーダーメイドの高級印章を紹介。その高級感に日本の印章店も驚きを隠せませんでした。
モミ革ケースが主力の東野は低価格&高品質が強み。本革仕様で口金の緩みもない仕上がりです。日本中央システム印章ケース部は「日本のちりめん」などの新商品を続々発表。日本ワードはQRコード情報を盛り込んだ「命のタグ」の笛付きタイプを新発売しました。ゲンダイ出版は印章店向けのマニュアル本「ハンコ屋の常識」や各種書籍を販売。Bソフトはルチルクォーツなどの天然水晶を低価格で即売しました。GFいとう企画は寿司そっくりの模型にハンコを収納するというユニークな印章グッズを提案。スタンテックはホルダー前面のデザインをレーザーやUV印刷で自由にカスタマイズできるシャイニーホルダーなどを並べました。スタンプマートは雑誌にも紹介された「革張りチタンINDEN」を出品。甲州印伝と組み合わせた高級感溢れる仕上がりに注目が集まりました。
コンパクトな印章彫刻機から精密な金属加工ができるハイエンド機まで、各種彫刻加工機を展示したテクノロジック。ノグチアートは「くまモン」デザインの個人情報保護スタンプ「iSecret」や落款風ゴム印、年賀状ハガキ印刷をアピールしました。はせがわの握り付き木製台木「ホワイトエース」は白見出しフィルムを搭載した新商品。背見出し付けが簡単・綺麗にできるのが特徴です。マイクロウエアは自動搬送彫刻機「MX-30HC70」、1軸式の「MW-2X」を披露しました。旭製版工業は製版フィルムシステム「page1」を初披露。18万円の低価格は来場者を驚かせました。マリウスは特殊加工でグラデーションに仕上げたチタン印「チタニウム六花」を出品。柔らかな色使いで、女性にも勧めやすいハンコです。モリヤマは日光印の練り朱肉を展示会特価で販売。和風雑貨用にパッケージをアレンジした各朱肉商品も参考出品しました。原田晶光堂はクロス地で高級感を演出した印章ケース「ヴィンテージ・ケース」シリーズを披露。テクノハセガワは製版システムを紹介しました。招福金印工房のカラフルなアルミ印材は、多くの来場者の注目を集めました。永江印祥堂の屋久杉印鑑は天然記念物の希少性や世界遺産の人気でヒットの予感がする商品です。一ノ瀬印材店はベストセラーの黒水牛蒔絵印材を中心に即売しました。宮本印材製作所は根強い人気を誇る豪州産の牛角印材を出品。いい素材を見極めようとする職人たちが集まり、競って仕入れをおこないました。